仕事を自分でリデザインし
難題をクリアする喜び
大谷 哲
Otani Satoru
生産部 関東製作所
2015年入社
Interview. 01
自分でデータをとって蓄積し
求められる塗装の品質に生かす
業務は金属フレームの塗装ですが、大有に入社するまで塗装の経験はほとんどありませんでした。前任者に教わりながら、自分でもいろいろと調べました。 学生時代、美術系の学校で油絵を学んでいたので、多少の知識は持っていました。しかし、それは座学的な知識で、実際の金属塗装となると違うところが多々あります。そこで、以前の仕事仲間や知り合いの職人さんを訪ねて、技術的なことを覚えました。それと並行して、実地の仕事で塗装技術を補正していったかたちです。 塗料の種類と違いや扱い方。ハード面ではエアの圧力。この温度で塗料がこの濃度だとどうなるのか。そういったことを自分でデータをとって蓄積しながら、製品に求められる塗装の当たりポイントを探し出していくんです。なかには、それまでいいと思い込んでいたやり方が、実は正解ではないという発見などもありました。 データをそろえて、勘どころをつかんでいく作業は、パズルを解いていくような感覚もあって好きですね。
Interview. 02
製造中でも製品はお客様の財産
お金を預かっているのと同じ
仕事で心がけているのは「時間を理由にしない」ことです。例えば時間が足りないとか、時間がかかりすぎるといった理由で、作業の手間を端折るようなことはしません。 私たちがお金をもらって納める製品は、お客様の財産です。つまり、製品がつくりかけでも、お金を預かっているのと同じです。ですから、いくら納期が厳しくても、100のレベルでつくってきたものを、90、80で抑えるようなことは、絶対に許されないと思います。 入社して半年くらいしたころ、塗装が非常に難しい製品を請け負ったことがありました。納品しても、塗装に問題があって差し戻され、それを補修して再度納品するということがたびたびありました。私はそれを何とかしようと、自分なりに塗装の仕方を工夫したのですが、それ以後は製品が戻ってくることがなくなりました。あの経験が、今も強く印象に残っています。 私は、仕事は自分でデザインするものだと思っています。製品によって、あるいは仕事の進め方にもさまざまな制約がつきまといます。けれど工程の見直しや発想の転換などで、仕事をリデザインして、制約をクリアできたとき、一番働きがいを感じます。
Interview. 03
自由な気風の会社だからこそ
1人1人が自覚すべき責任は重い
合気柔術という古武道をやっています。そこから学んだことは、ぶれない心と、ものごとを俯瞰してとらえることの大切さです。どこから外力がかかっても、応じられるようにするのが武術の構えですが、それは仕事にも通じるところがあると思います。 大有は、自由なムードを持った会社ですが、翻せばそれは1人1人に任されている部分が大きく、それだけ個々の責任が重いということでもあります。言われたことをやればいいというのではなく、自分で気づき、考えたことをかたちにして提案していく姿勢が大切。そういった姿勢、感性は、社員の皆が持っていると思います。 「全てはユーザーのために」は大有の伝統。今の情報化社会は、これからもめまぐるしく変化していくのでしょうが、そのなかにあって、ぶれることなく伝統を守りながらも、時代の変化、ユーザーやニーズの変化に対応できる柔軟な姿勢と俯瞰する目を大事にしていきたい。常にアンテナを張って情報をキャッチし、準備して、会社とともに自分も成長していきたいと思っています。